金正恩氏「新戦略兵器」予告　ＩＣＢＭ発射中止撤回も

　北朝鮮国営メディアは１日、金正恩朝鮮労働党委員長が１２月末に開かれた党中央委員会総会の演説で「世界は遠からず、わが国の新たな戦略兵器を目撃するだろう」と予告したと伝えた。金氏は米国が経済制裁や米韓合同軍事演習による敵視政策を続けていると非難し、「正面突破」を図ると宣言。「一方的に公約に縛られる根拠はなくなった」と述べ、核実験や大陸間弾道ミサイル中止措置撤回を示唆した。　金氏は、米国の対話の呼び掛けは時間稼ぎにすぎず、制裁により国民が受けた苦痛や経済的な打撃への代償を支払わせるため「衝撃的な行動」に出ると表明。「米国が敵視政策にこだわる限り朝鮮半島の非核化は永遠にない」と強調し、朝鮮半島に恒久的な平和体制が構築されるまで戦略兵器開発を進めるとした。　党中央委総会は１２月２８～３１日に平壌で開かれ、北朝鮮メディアは１月１日に結果を詳報した。金氏は１日、２０１３年以降、７年連続で行っていた元日の「新年の辞」の発表を見送った。（共同）